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根管治療虫歯

歯の神経ってどのくらい大事?

みなさんこんにちは!吉川歯科医院です!

歯の神経って実際どんな役割をしてるの?と疑問に思ったことはありませんか?

むし歯が進行して「歯の神経を取りましょう」と歯医者で言われて不安になった方もいらっしゃると思います。

今回は、歯の神経の役割についてお話しします。

みなさんは歯の構造がどうなっているのかを知っていますか?

歯の作りにはそれぞれ違った役割があります。

歯は、エナメル質、象牙質、セメント質の硬い三つ組織からなっています。そして、神経はこの硬い組織の中心にあり、硬組織から守られています。

エナメル質

エナメル質は歯の1番外側にあり体の中でもっとも硬い組織で、歯の表面を守る盾のような存在です。

象牙質

エナメル質、セメント質の内側にあり歯を形作る組織です。エナメル質よりも柔らかく酸に溶けやすい性質です。象牙質には象牙細管という細い管があります。その管を通して神経に痛みなどが感じるような仕組みになっています。また、冷たいものや熱いものがしみるのもこの管を通っているからです。

セメント質

歯の根っこの部分を覆っている組織です。歯根膜によって歯槽骨と結合しています。

このように、歯は神経を守るために硬い層が重なってできています。

では、その神経というものはどういった役割があるのでしょうか?

歯の神経とは?

歯の神経とは、歯科の専門用語で「歯髄(しずい)」と呼ばれる組織のことを指します。

「神経」と聞くと多くは痛みを感じるだけの細い糸のようなものを思い浮かべるかもしれません。

しかし、実際の歯髄は神経繊維だけでできているわけではありません。

歯髄の中には、細い血管(毛細血管)やリンパ管、それに加えて神経繊維が一緒に通っており、これらがより集まって柔らかい組織のかたまりを作っています。

つまり歯の神経は、単なる「痛みのセンサー」ではなく、血液を通して歯に栄養を届ける「生きた組織」なのです。

歯髄から伸びた血管と神経は、歯の根の先端にある小さな穴「根尖孔(こんせんこう)」を通って、顎の骨の中の血管・神経と繋がっています。

このように、歯髄は歯のもっとも内側で守られながら全身ともつながっている、いわば歯の「心臓部」ともいえる存在です。

歯の神経の役割とは?

歯の神経には3つの役割があります。

①歯に栄養分や水分を届ける

歯髄の中を通る血管は、酸素や水分、カルシウムやミネラルといった栄養を、歯の内側から象牙質へと絶えず送り続けています。

この栄養補給があるからからこそ、歯はみずみずしさと弾力を保ち、硬さと粘り強さを両立できています。

逆にいえば、神経を失った歯は血が通わなくなり、内側から栄養補給がなくなるため、やがて歯本来の抵抗力がなくなり、まるで枯れ枝のようにもろく欠けやすくなります。

歯にとって、歯髄は、植物にとっての根のように生命線そのものなのです。

②刺激や痛みを脳に伝えるセンサー

冷たい飲み物がしみたり、むし歯がズキズキ痛んだりするのは、歯髄の神経が刺激を脳に伝えているからです。

痛みと聞くと少し厄介なものに聞こえますが、これは歯に異常が起きていることを脳に知らせるための重要なセンサーです。

もし、痛みを感じなければ知らない間にむし歯がどんどん進行してしまい、手遅れになってしまいます。

歯がしみる、痛むという感覚は歯を守るための大切なサインなのです。

③細菌や刺激から歯を守る防御機能

歯髄には、外側からの刺激や細菌の侵入に対して歯を守ろうとする防御の働きもあります。

例えば、むし歯がゆっくり進むと歯髄は刺激を受けた部分の内側に新しい象牙質(第二象牙質)を作り、細菌が神経まで届かないように壁を厚くしようとするのです。

これは歯髄があるからこそできる、自己防衛の反応です。

このように歯髄とは、三つの役割で内側から歯を支えており、とても大切な組織なのです。

ただし、虫歯が進行してしまえば、神経をとらないといけないケースもあります。「神経をとる」ことの意味とその処置についてお話しします。

神経は「とっておしまい」ではなくむしろとってからの処置が重要かつ複雑でもあります。

歯の神経をとる処置は、専門用語で「抜髄(ばつずい)」と言われます。

これは歯の中の炎症を起こした歯髄を取り除き、神経が通っていたお部屋をきれいに清掃・消毒をして、薬剤で詰める一連の治療です。

どんな時に神経をとるのか?

神経をとる判断がされるのは、主に歯髄の炎症や感染が後戻りできない段階まで進んでしまった時です。

むし歯が進行して、歯髄が細菌によって侵されてしまうととても強く痛むようになります。これを放っておくと、歯がボロボロになり感染は顎まで広がってしまい歯を支える骨まで溶けてしまうこともあります。

そうなる前に感染拡大を防ぐために神経をとる必要があります。

また、重度の知覚過敏が改善しないケースでも神経をとる選択が挙げられます。

大切なのは、神経は一度とると二度と元には戻らないということです。

歯の神経をとるとどうなるのか?

歯の神経をとった歯は、「失活歯(しっかつし)」と呼ばれます。

失活歯にはこのようなリスクがあります。

①歯がもろくなる

歯髄を取り除く過程で歯を大きく削る必要があります。歯本来の厚みや形が失われて歯の強度が低下します。その結果、歯髄を取り除いた後は歯がもろくなり、割れてしまうリスクが高くなります。

②虫歯に気づかなくなる

神経をとっても、むし歯にならないわけではありません。

痛みを感じなくなることで、再度むし歯が発生しても気づきにくく、知らないうちにかなり進行してしまうことも少なくありません。最悪の場合、抜歯が必要になります。神経をとった歯ほど定期的なチェックが必要なのです。

③歯が変色する

歯の神経をとると、歯髄のまわりにある象牙質に血液が送られなくなります。これにより、象牙質が変質し、色が変わってしまいます。この影響で、歯そのものも変色したように見えてしまいます。特に前歯の場合は、普段の生活の中で色の違いが大きく目立ってしまいます。

神経はどうやってとるの?

実は神経をとるといっても簡単にとれるものではありません。細菌に感染した神経が根管内に少しでも残っていれば、また感染が広がり痛みが生じます。また、神経を取り除いてもそこにしっかり薬剤を詰めなければ、やはりまた感染してしまいます。そして、薬を詰めるには根管の形をきれいに整える必要もあるのです。

この一連を「根管治療」と言います。

根管治療はとても複雑な治療です。根管は直径0.1ミリ以下のものもあれば、曲がっていたり枝分かれしていたりと複雑です。実は海外では、神経が細菌に侵されてしまった場合、「根管治療」ではなく「抜歯」を選択することも珍しくはありません。 

とても精密な治療になるため時間も治療回数も多くかかる場合がありますが、歯を守るための大切な処置になるためぜひ最後まで通院するようお願いします。

神経をとった歯は、寿命が短くなりますが、その後のケアをしっかり行なっておけば長く持たせることも可能です。

一番大切なことは定期検診に通うこと!そして、神経を残せるかどうかは、虫歯の深さや、炎症の程度、そして受診のタイミングによって大きく変わります。

今後、神経をとる処置をしなくてもいいように、今からでもお口の中の健康を見直して、早期発見のためにも定期的な歯科検診を受けるようにしていきましょう。