久しぶりの歯医者さん、行きづらいと感じていませんか?
こんにちは。吉川歯科医院です!
「歯医者さんに行かないといけないのは分かっているけど、なかなか足が向かない…」そんなふうに思ったことはありませんか?
仕事や家事、育児などで忙しく、つい自分のことを後回しにしてしまったり、痛みがなくなったことで受診を先延ばしにしてしまったり…。
気がつけば何年も歯医者さんに行っていなかったという方もいらっしゃるかもしれません。
また、久しぶりの受診となると、「こんなに放置してしまっていて怒られないかな?」「今さら行くのはちょっと気まずいな」と不安に感じることもあるかもしれませんが、どうぞご安心ください。
歯医者さんは、これまで受診できなかったことを責める場所ではありません。大切なのはこれからのお口の健康を守るために一歩踏み出すことです。
今回は、歯科治療を途中で中断してしまった場合に考えられるリスクや、治療を再開することの大切さ、久しぶりに歯科医院を受診した際の流れについてお話しします。
安心して歯科医院を受診するきっかけになれば幸いです。
①歯科治療を途中で中断したら、どうなるの?
ー根管治療を途中で中断した場合ー
根管治療とは、歯を抜かずにできるだけ長く使えるよう、歯の根の中にある感染した組織や細菌を取り除き、根の中を掃除して封鎖する治療です。
歯の根の中は非常に細く、複雑に曲がっていたり、枝分かれしていたりすることもあります。そのため、感染した部分を丁寧に取り除き、再び細菌が入り込まないようにするには緻密な処置が必要です。歯の状態によっては複数回の来院が必要なため、最後まで治療を続けることが大切です。
では、根管治療を途中で中断すると、どうなるのでしょうか?
治療を中断すると、根の中で細菌が増えたり、再び細菌が外から入り込んだりして、感染が進行する可能性があります。その結果、歯の根の先に炎症が起こり、痛みや腫れが生じることもあります。さらに、歯が脆くなって割れたり、状態によっては歯を残すことが難しくなり、抜歯が必要になったりする場合もあります。

また、再び治療を始める際には、根の中の再洗浄や消毒が必要になったり、感染の状態によっては治療を一からやり直したりすることもあり、治療期間や費用が増える可能性があります。
痛みがなくなったからといって、治療が完了したとは限りません。歯をできるだけ長く残すためにも、自己判断で通院をやめず、最後まで治療を受けましょう。
通院が難しくなる場合には、まず歯科医院に相談することが大切です。
ー抜歯後に治療を中断した場合ー
歯を抜いた後、そのままにしていませんか?
歯を失った部分をそのままにしておくと、隣の歯が空いたスペースにむかって傾いたり、噛み合う相手を失った歯が少しずつ伸びてきたりすることがあります。
歯並びや噛み合わせが変化すると、治療が難しくなることがあります。また、歯と歯の間に汚れがたまりやすくなり、歯磨きがしにくくなることで、虫歯や歯周病のリスクが高まる場合もあります。

こうした変化を防ぐためにも、抜歯後はそのままにせず、歯科医師と相談しながら、ブリッジや入れ歯、インプラントなど、お口の状態にあった治療を検討することが大切です。
ー仮歯・仮詰めのまま中断した場合ー
仮歯や仮詰めをしたまま、歯科医院への通院を中断していませんか?
仮歯や仮詰めは、治療中の歯を保護したり、見た目や噛み合わせを一時的に補ったりするためのものです。
しかし長期間使用すると、すり減ったり、欠けたり、外れたりすることがあります。仮歯や仮詰めが劣化して隙間ができると細菌が入り込み虫歯が進行する可能性があります。仮歯がすり減ると噛み合わせが変化したり、周囲の歯が傾いたりする場合があります。仮詰めが外れた状態が続くと、歯が欠けたり、割れたりするリスクもあります。その結果、仮歯や被せ物の作り直しや追加の治療が必要になり、場合によっては歯を残すことが難しくなることもあります。
また、仮歯が取れた場合は、捨てずに保管して歯科医院へお持ちください。接着剤などを使って戻すことは避けてください。
仮歯も仮詰めも、あくまで治療途中のものです。通院を中断してしまっている方も、まずは一度ご相談ください。
ー型を取ったまま治療を中断した場合ー
型取りをした後、長期間受診せずにいると、歯の状態が変化し、型取りしたときの状態と合わなくなることがあります。その結果、完成した詰め物や被せ物が合わず、再製作が必要になる場合があります。再製作には追加の費用や通院が必要になることがあります。
型取りが済んでいる方も、そのままにせず、なるべく早めに歯科医院を受診しましょう。
ー歯周病治療=歯石取りを中断した場合ー

歯石には何億という細菌が隠れています。この細菌が歯茎の腫れや出血を引き起こし、さらには歯を支える骨を溶かして、最後には歯が抜けてしまいます。実は、この病気こそが「歯周病」です。
もし現在、「歯周病」の自覚が無いようでしたら、それは「隠れ歯周病」の可能性があります。
自覚症状が少なく、自分で気付く頃にはすでに「骨が溶けてしまっていた」ということが珍しくありません。実に成人の80%以上がかかっているとされており、歯が抜ける原因のNo.1です。
歯石についた細菌がもたらすリスクは、お口の中だけではありません。歯周病で歯茎から出血すると、傷口から血管に細菌が侵入します。すると、全身に回った細菌によって、脳卒中・心臓病・認知症といった、様々な病気のリスクが高まってしまいます。
歯石に住み着いている細菌は歯周病菌だけではありません。虫歯菌や口臭の原因菌も含まれており、歯石を放置することは虫歯のリスクを高め、口臭の悪化を招くことになるのです。
このように、歯石の除去は単なるお掃除ではなく、細菌を減らして「歯周病から歯を守る」ことがいちばんの目的です。
歯石の除去には複数回の来院が必要になりますが、歯周病からみなさんの歯を守るためのとても重要な処置ですので、ぜひ最後までご来院いただけますよう、よろしくお願いいたします。
このように、歯科治療を途中で中断すると、治療していた歯の状態が悪化したり、追加の治療が必要になったりする場合があります。歯科治療には、段階を踏んで進める必要があるものも多く、それぞれの処置には大切な役割があります。
痛みがなくなったからといって、治療が完了したとは限りません。通院が難しくなった場合は自己判断で中断せず、まずは歯科医院へ相談しましょう!
②久しぶりに歯科医院を受診したら、何をするの?
「しばらく歯医者さんに行っていないけど、何から始めるの?」「中断していた治療はどうなるの?」と不安に感じる方もいるのではないでしょうか。
久しぶりに受診した場合は、まず問診で現在の症状や気になること、以前に受けていた治療について確認します。痛みや腫れなどの症状がある場合はもちろん、いつ頃から通院を中断しているのか、治療の途中だった歯はどこなのかなど、分かる範囲で伝えましょう。詳しく覚えていなくても、心配する必要はありません。
その後、お口の中を診察し、虫歯や歯茎の状態、以前治療していた歯に問題がないかなどを確認します。
必要に応じてレントゲン撮影や口腔内写真の撮影などの検査を行い、目で直接確認することが難しい歯の根や歯を支える骨の状態などを調べます。
検査結果をもとに、現在のお口の状態や必要な治療について説明し、今後の治療計画を立てていきます。以前の治療をそのまま再開できる場合もあれば、時間の経過によって状態が変化し、改めて検査や治療が必要になる場合もあります。また、受診したその日に必ず治療を再開するとは限らず、まずは検査や相談を中心に行うこともあります。
また、仕事や家庭の都合で通院できる日が限られている方や、治療に不安がある方は、遠慮せずに相談してみましょう。通院の頻度や治療の進め方について相談することで、自分の生活に合った治療計画を立てやすくなります。
まとめ
歯科治療を途中で中断してしまうと、気付かないうちに虫歯や歯周病が進行したり、治療していた歯に新たな問題が起きたりすることがあります。痛みがないからといって、必ずしもお口の中に問題がないとは限りません。
「途中で通わなくなったから今更行きづらい」「歯の状態が悪くなっていそうで怖い」と感じている方もいるかもしれません。しかし、大切なのは過去の通院状況を気にすることよりも、これからのお口の健康を守るために行動することです。
久しぶりの受診でも、まずは現在の状態を確認することから始められます。気になる症状がある方や、治療を中断したままになっている方は、そのままにせず、一度歯科医院へ相談してみてください。早めにお口の状態を確認することが、健康な歯を守る第一歩になります。
